春鹿酒蔵見学2016

2月の上旬に、日本酒「春鹿」の醸造元、今西清兵衛商店さんの酒蔵見学会に行ってきました。毎年2月の土曜日と日曜日に開催されている、参加料500円で酒蔵見学と試飲ができる会です。予約制で、とても人気があり、早めに予約を取らないと参加できません。今年も何とか予約ができ行ってきました。

酒蔵は、近鉄奈良駅から歩いて約15分程のところ、旧市街の奈良町の中にあります。近鉄奈良駅から、奈良でも古くからある商店街のもちいどのセンター街、世界遺産に登録されている元興寺の前を通って、到着しました。

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最初に、酒造組合制作のVTRで日本酒製造の工程の勉強します。麹づくり、酒母づくり、仕込み、搾り、と日本酒の繊細で複雑な製造工程を知ることができます。

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 その後、今西社長さんの案内で見学の始まりです。
まずは、プラカップでの試飲です。見学前に酔っ払ってはいけないため、ここでは少量で、本格的な試飲は、見学後に行います。今回の銘柄は、酒蔵見学の時期に限定生産している純米吟醸生原酒でした。吟醸香に生原酒の新鮮さが合わさった甘口でとてもフルーティーなお酒です。春鹿さんの酒蔵ショップで買うことができたので、買って帰りました。

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 見学の都合上、日本酒の製造では後半の搾りの工程から見学しました。もろみを酒粕とお酒に分ける工程です。お酒によって搾り方、使う設備も異なるそうです。春鹿さんでは酒粕も作っており、搾った酒粕をそのまま四角い形に成型して製品にする伝統的な製法で製造しているのが特徴です。現在では一般に市販されている酒粕のすべてが伝統的な方法で作られているわけではないそうです。
昨年の年末、毎年その時期に春鹿さんの酒粕を買っている上本町の近鉄百貨店にいったところ、売り切れていました。近鉄百貨店だけでなく全般的に品切れになり、今年はこの酒蔵見学の時期に再度酒粕を作ったそうで、今回こちらも酒蔵ショップで買うことができました。

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 続いて、洗米・浸漬・蒸米から仕込み工程の見学です。
蔵人は6時から作業を始め、7時から8時まで1時間かけてお米を蒸します。その間に朝食をとるそうです。お酒造りは気温が下がる冬場を中心に行われるので、早朝からのたいへんな仕事です。
迫力があるのは、やはり仕込み室です。部屋に入るとすぐに、お酒の香りに包まれます。春鹿さんの酒蔵見学では、仕込み中のタンクを見ることができます。雑菌の混入を嫌う仕込みタンクを見ることができるのは少ないので貴重な機会です。タンクの中には酸素がなく、万が一落ちてしまうと命を落とすことになるので、十分注意して下さいと説明を受けながら、注意してタンクをのぞき込みます。

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見学が終わると試飲です。お猪口をいただき、二つのテーブルに並んでいるお酒を自由に自分で注いで、利き酒をします。社長さんや専務さんも同席いただけるので、いろいろとお話しを聞きながら、春鹿のお酒を試飲できるのが、酒蔵見学会の楽しみです。
今回は、次のお酒の試飲でした。

 

 

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純米酒 超辛口
春鹿の定番酒です。超辛口の名前通り、最初の口当たりは特に辛口で、その後にうま味が広がるお酒です。濃いめの味付けの食事や酒の肴と一緒にじっくりと飲むのが好みです。
・超辛口 純米生原酒
超辛口に生原酒のフレッシュさが加わったお酒です。人気が高く酒蔵ショップでも売り切れていました。
本醸造 極味
うまみとすっきりさがバランスした味わいで、燗酒にも向いているお酒です。燗で食中酒として楽しむのが好みです。
純米吟醸 しぼりばな
春鹿さんの純米吟醸の定番酒です。フレッシュで、食前や食後にのお酒だけでじっくりと味わうのが好きです。
本醸造活性にごり生酒 しろみき
しろみきは、春鹿さんの活性にごり酒の定番銘柄です。時期により、本醸造や純米、お米の磨き度合などが変わるようです。ひとつの酒蔵さんに注目すると、そのような変化を楽しむこともできます。開封すると想像以上に強く泡立つ、特徴的なお酒です。
・発砲純米酒ときめき
アルコール分が約7%、甘口で発泡性のある、食前酒や食中酒におすすめのお酒です。春鹿さんでは有名な銘柄ですが、超辛口とは対極にあり、日本酒に馴染みのない人にプレゼントしても喜ばれる商品です。

酒蔵見学では、お酒の他に、春鹿で作られている奈良漬や蔵見学限定の蔵人特性甘酒も頂くことができました。奈良漬は酒蔵ショップで買うことができます。

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春鹿さんでは、酒蔵見学の時期以外も、500円で酒蔵の方の説明を聞きながら4~5種類のお酒の試飲ができます。奈良訪問の際には、是非立ち寄りたい場所です。

 

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